ラブシチュエーションアイツが弟?

「いや、それはさ……」

「透……いつもヘンだもん。家に行っても、軽いキスしかしてくれない。学校でも……そうだよね。

やっぱり明梨ちゃんと……デキてる?」

「まさか……」

呆れて物が言えないってのは、こーいうコトか。

アホらしくて、弁解する気にもなれない。




まさか、水沢まであんなくだらない落書きを信じるとは思わなかった。




それにキスしないのは……。

オレのが水沢より、子供なのかな。

キスしたいって気持ちより、手を繋ぎたい。

隣にいて、オレの話に耳を傾けてくれて……

笑顔で頷く、水沢のそういう所が好きだったのに。



嫉妬にまみれた水沢を見て、

オレも一気に気持ちが冷めた。

「……いいよ、別れよっか」