ラブシチュエーションアイツが弟?

でも……

なんか、止まらなくなってしまった。

今までこんなに異性を好きって思ったコトないし、

透と……早く、もっと近付きたい。



透の反応悪すぎ。

いつもならもうちょっと素早く何らかの返しがあるはずなのに、

今は全くナシ。

「あは、ごめん。焦っちゃった。明日デートするのにね」

今さらだけど、ハズかしくて顔をそむけた。

……ヤバ。

泣きそう。

なんで私『キスして』なんて言ったんだろ。




透はさっき、わざわざ家じゃなくて違う場所で……って言ってくれたのに。

『わかってないヤツ』って思われた?

それか、『そんなの女から言うなんて』……とか?



あぁ、いずれにせよ自己嫌悪だぁ。

私のバカバカ。



「ごっ、ごめんね。明日どこ行く?」

もう透の方を見るコトができなくて、またマウス片手にパソコンを見た。

そしたら、私の手を……透の手が包んだ。

そして、もう片方の手は私の肩に。

「……小堀、ホントにいい?」