ラブシチュエーションアイツが弟?

――ピッ。

「ヒーッ! もう、こんなに食えませ~ん。ギャハハハ~ッ」

……あれっ!?

透にいきなりチャンネルを変えられた。

テレビの方から聞こえてくるのは、お笑い芸人と周りの芸人たちの笑い声。

「あはは、透もあぁいうラブシーン苦手なんだねっ」

「あぁ……くだらね~」

くっ、くだらない。まぁね。

だけどちょっと興味あった!

な~んて言えないけど。



テレビではお笑い芸人が食べ比べをしていて、

それをみてふたりで爆笑。

場が和んで来たし、今こそ透に聞けそうな気がしたんだ。

明梨ちゃんとのこと……。




「お母さんたちには、もちろん内緒にするんだよね……」

「当たり前だろ~」

「だけどさ、バレちゃわない? 私、こーやって透をジッと見てるだけで……ドキドキするもん!」

そう言って、ジーッと透を見つめる。

「……んなもん、オレだって」

そう言いながらも、ちょっと頬を赤らめながら見つめ返してくる透。

ヤバ!

ホントにいっぱいドキドキしてきたぁ~。