「大和。あのね、私……クラスのみんなが言うイケメンが、ちょっとわかんなくて。

大和はすごくカッコイイと思うんだ。でも私ってすごく趣味悪いみたい。前に、ルミにも言われちゃったー」

アハハって流してくれるかと思ったけど、大和は複雑な表情。

「それで透と付き合ってんじゃ、全然説得力ねーよ」

……だよねぇ。



「ごめん」

「謝んな、バカ。よケー虚しくなるわ。

しかもさ、みちるの場合オレが『好きだ』って連呼したら、きっとオレんコト好きになると思う」

「なっ、ならないよ。それは透だったからでぇ……」



「オレ、早く言っときゃ良かったな～」

「そっ……そんなぁ。でも大和って……透を応援してる感じだったよね。

『透がみちるを好きだった』てたのは、大和がバラしたんだし」



「それは～、透がみちると結婚するとか、言うからじゃん。

ふたりってクラスで話したコトもねーのに、ウソだろって思ってたし。

どーせみちるのコトだから、透もフられるって思った。さっさとライバルいなくなる方がいーじゃん」

「だけどさ、大和だって……わかりにくいよ。彼女いたときあったでしょ？」

「あったけどー。だからオレの好きは、軽いんだよ。彼女いないときは、みちるが好き」



……はぁ？

「薄っぺら！」

「そーそぉ。

でも、透とみちるが付き合うんなら、ちゃんとしてほしーわけ」