「ごめん。今日私、透にヒドいコトした」

「……なんだっけ」

「スーパーで、突然帰って」

そしたら、透も思い出したみたいで、「あぁ」って顔をする。

「突然帰ったし、「なんだ?」って思ったケドさ、まぁ……あれが小堀なんかなって思ってた。別に怒ってない」

「ホントに? 今日のリンゴも?」

「ん、全然。逆にさ、やらせて悪かったな~って。

ごめんな、水……しみるよな?」



え……。


「透、もしかして、だから洗わせないようにしてくれたの?」

「ま、風呂までは責任持てねぇけどな。……なんなら一緒に入ってやろーか」

「は!? バカっ!」

「だから、さっさと風呂入って来いって」

そう言って、透は笑っていた。






透の優しさが胸にしみた。

ホントに……

私って今までジコチューだった。

透みたいに、

いつも相手のコトを思いやれるひとに

私もなりたいよ……。