ラブシチュエーションアイツが弟?

「ねぇ、透」

「ん……」

透、私をギュッとしたまま動かない。

「また、後で……ね?

とりあえず部屋片付けなくちゃね。

私の部屋……まだダンボールだらけだし」

「あぁ、そーだよな」

透はやっと腕を緩めてくれた。




「じゃ、後でな?」

後でも困るけどね。

「う……うん。先に寝といていーよ!」




あ~。ハズかしかった。

浴室に逃げ込んで気がついた。

そうだ。パジャマがない。

……ダンボール開けなくちゃ。




透はもうリビングに戻ったみたいで、テレビの音が聞こえていた。

そっと自分の部屋に戻り、ダンボールを開ける。

……ヤバい。

どこに入ってんだろ。