ラブシチュエーションアイツが弟?

あれ……。

楽しそうに見えた?

どう見てもケンカなんだけど。

「え……? 全然、楽しくナイよ?」

「そ? じゃ、オレといるのは?」



透が私の髪に手を伸ばしてくる。

ドッキーン!



ヤバい。

スイッチ入っちゃった?



「た、楽しい楽しい」

棒読みだし。

カクカクと頭を縦に振る。



その動きに、透はフッと表情を崩した。

「やった」

って言って、私の前に立つ。




狭いろう下で透に前に立たれ、圧迫感が増す。

「あの……お風呂」

「小堀、やっとふたりきり」

「お風呂……」



会話がかみ合ってませ~ん。




透をムシしてろう下を通り過ぎようとすると、

軽く腕を掴まれた。




ひゃあっ。

そしてそのまま、壁に押さえつけられる。

「……透~? なんのつもり?」

「ん。こうしたくなった」

いや……。私はされたくない。