「……ま、いっか」

ちょっと呆れた感じだったけど、すぐに笑顔になる透。

「ごめんね。手伝ったら余計邪魔しちゃったね~」

「んなコトないって。貸して、残りオレがやるから……」

「でもね、パイナップル切るだけだし」

「いいって。向こう行っていーよ」

「ほら、サクサク切るから」



――サクッ!


きゃ。

指切った。

ちょっとだけだけどね?




そしたら、透は呆れ顔。

「だから言ったのにな……」

ごめんなさい。

シュンとする私の手から、透はナイフを奪う。

「洗って、絆創膏貼っとけよ?」

「……はあい」




ここで、

「小堀、血ぃ出てる。指貸せよ……。オレが舐めたら治るからな?」

は、

ナイんだね?




甘い期待をしたおバカな私。