うそ……なんで?

透の用紙は全くなにも書いた感じがなくって、

初めから試合放棄していたような……。



「もう……、小堀の答案見る必要ないだろ。ビリはオレだ。

2学期大和のパシリ、オレがやるから」

透は大和の手から答案を奪い、自分の席に戻ろうとする。



そんな透の背中を追って、話しかけた。

「透? これって……ワザと? だって……透が0点なワケないよ」

「うぬぼれんなって。この日は調子が悪かった」



そう言う透、絶対ウソついてる。

だって、コイツ、ウソつきだもん!