集合場所の駅に着くと、 誰の姿も見当たらない。 「遅刻か、」 まぁ毎度の事だから なれてはいるが 少し不安になる。 俺は坂本 飛斗 (さかもと ひっと) 中学野球部に所属し、 試合や練習には必ずといっていいほど、 遅刻する世の中からみたら だらし無い少年だ。 そんな自分だから 今日も遅刻してしまい、 そのせいで駅のホームには スーツ姿のサラリーマン大勢と 野球のユニホーム姿の中学生1人で 埋めつくされていた。