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「いい天気……」


「そうだね、どこか行く?」

「う~ん……ニルは?」



バルコニーに寄りかかって外を眺める彼に問う。

ニルはどこか考えた様子で肘をついて、ミラにほんのりと笑顔を向けた。


「前にもう一人の魔王と会ったよね、
あいつのとこにもミラみたいな人がいるから会ってみる?」



その言葉に驚いたが、とても興味を惹かれた。

どんな人だろうか………。
魔王の側で何を思うのか。

「行きたいわ、ニル!その人に会ってみたい」


「………いいよ。穏やかで強かな女性だし、向こうも多分退屈してるだろうから……。

上着を来ておいで、あそこは風が強い」


「うん!すぐに用意してくる、置いていかないでね?」


「いかないよ」



ミラはパタパタと上着をとりに向かった。