魔王に捧げる物語



自分にしたように見えただけかもしれない……。



ミラはそう思って視線を部屋の中に戻した瞬間、



「きゃぁぁぁっ!?」



さっき外にいたはずの黒い小さい人が部屋の中いて、思わず悲鳴を上げてしまった。


「あっぁあっ!落ち着いて下さいっ!あ、怪しい者ではありません!」


小さな体を精一杯動かして否定しているが十分に怪しい。


ミラがギュッと目を瞑っていると、ガサガサと大きな音がして、



「これで……如何でしょうかぁ…?」



と遠慮がちな声をかけてきた。