寛いだあと、寝室に移動したニルはある質問の答えに迷っていた。


「夢はみるの?」



見る、と答えたところミラは、


「さっきはどんな夢を見たの?」



と、興味があるらしく楽しげに答えたを求めた。

答えたられないことではないが、気持ちのいい話ではないし、楽しい夢でもない。

少し悩んだが、言ってもいい気がした。


それは“自分”が見た夢であり“彼”の見た景色の再現であったから。


彼女がこれをきっかけに、魔王を少しでも理解してくれたなら、大きな収穫だ。


さぁ、どこから語ろうか………?


考えた末、きっとあそこからがいい。



と、ニルは昨夜と変わらずミラと同衾しながら語り出した。