「久美、これ」 自分の席に座る前に私は、セミロングがよく似合っている女の子に右手を差し出した。 「字、下手じゃなかったっ!!?」 ノートを手にとったと同時に、久美は、大声を張り上げる。 私でもわかるくらい、久美の顔は真っ青だった。 「大丈夫。綺麗だったよ?」 そう言うと久美の顔がぱぁっと明るくなっていく。 百面相みたい… … …… ………