「さぁて、と。 もう教室戻れる?」 大きい欠伸をしながら、身体を伸ばして、陽菜にそう聞く。 陽菜は、何も言わず、ただ頷いてベッドから出た。 「じゃあ、行こっか♪」 カーテンを思いっきり開けると男は、スタスタと歩いていった。 陽菜はその後ろ姿をぼぉーっと見ている。 「どうしたの?」 なかなか来ない陽菜を心配して、男は後ろを振り向いた。