私も立ち上がって、慎司の傍に行くと 私を見て優しく微笑んだあと、ギュッと抱きしめてくれた。 慎司の腕の中にいると、すっごく安心した。 『来年は、泳げる海に来よーな』 私を抱きしめたまま、慎司が言った。 「うんっ。…でも、この海も好きだよ?」 そう言ったあと、慎司の方を見上げてみると 今度は、目を逸らさずに、優しくキスをしてくれた。