インターン・シップⅡ


呆気にとられながらお姉さんについて行き、螺旋階段をおぼつかない足で上がるとVIPルームに通された。


「…お店、すごい…ですね。すっごく素敵。

何か…私なんかが来てすいません…」


申し訳なくて謝るとお姉さんはキョトン!とした顔して笑い出した。


「アハハ!おもしろい子ね、え~…と?」


「あ、川原サツキです。

雑誌で何度か見たことあったんですけど…実際目で見たら…もう“すごい”の一言です」


そう言うと、お姉さんはクスッと笑って


「あら?それは遠回しに彼氏自慢?」


と、言った。


「え…?」


わけが分からず聞き返すと…


「ここ、手掛けたの『FREE STYLE』の榊さんなんだよね」


意地悪く笑ってそう言った。