「あの日、武藤さんに連れられて初めて行ったストリップでお前がステージに上がってるのを観て…頭が真っ白になった。
客席から上がる歓声や口笛。うるさいぐらいに流れる音楽も野次も拍手も…何も耳に入んなくて…。
そんな中で思ってたのは『観てんじゃねぇ』だった。
お前らそんなエロい目で、興奮で血走った目で観てんじゃねぇっ!…それしか頭になかった。
あのままあそこにいたら…客席の奴ら、片っ端から殴ってただろうよ。
それで……気がついたら俺がステージに上がってた。お前を隠したい一心で。あんな下衆の目に晒したくなくて……」
まるで懺悔するかのように、社長は一言一言慎重に言葉を選びながら話す。
多分…私が傷つかないように。もう過去の話しなのに、その時の話しをして消えない過去に私が苛まれないように。

