だからもう…終わりにしたいの。
『私』っていう枷から解放してあげたい。
社長の弱点でありたくない。社長にはいつだって強気で不敵に笑っててほしいの。だから…―――――…。
大きく息を吸って。
奥歯をグッて噛んで。
シーツをギュッて握って。
私も社長を真っ直ぐ見つめ、決心の強さを瞳に宿らせて。
「帰ってください」
「……………!」
真剣勝負だった。
一瞬でも隙を見せたら見破られそうで、付込まれそうで。
弱さを見せまい、動揺を悟られまい。その思いで絡ませた視線を絶対外さなかった。
バチバチと火花が飛び散るぐらいの睨み合いの中、社長の瞳にユラリ…と炎が灯った気がした。
怒りにも、覇気にも感じられる炎が。
とても静かに瞳の中に揺らめいていた。

