「サツキ、顔上げて?俺は怒ってないよ」
俯いたままの私には千ちゃんの表情まではわからないけど、そう言ってくれた声はいつもの優しい温かい声だった。
「……え?」
怒ってないの?…と思わず顔を上げるとよっぽどひどい顔をしてたのか、目が合った千ちゃんはクスッと笑った。
「確かに、もう2度と薬に頼るなとは言ったけど…あの薬はサツキにとっての『精神安定剤』なんだって俺は思ってる」
「…安定剤?」
「あぁ。あれが必要になるってことはサツキが何かに辛いって感じてる時だ。
心と体の、精神と頭の。
バランスを保つために欲するサツキにとっての『精神安定剤』」
千ちゃんの言わんとしてることがよく分からなくて首を傾げる私に千ちゃんは分かり易く説明してくれた。

