あの日も…現実が辛いと薬に逃げた。
ただ静かに、何も考えずに眠りたいと思ってあの日これを手に取った。
千ちゃんやヨウがどんな思いで止めさせてくれたかを忘れて……。
自分に負け、自分の弱さに負けて。私は楽な方へとすぐ逃げる。
現実からは逃げれないからせめて安らかに眠りたいと現実逃避する。
ダメだ。絶対にダメ!
これに手を出したら止められなくなるかもしれない。
これを飲んだら千ちゃんやヨウを裏切ることになる。
そう自分に言い聞かせ、ギュッと目をつぶり扉を閉じた。
でもその数分後。
私がいなくなったところで誰が困るだろう?
弱い自分が作り上げた悪魔の囁きがそう頭に響いた。
社長だって蓮司さんだって正直、厄介払いできて良かったと思うんじゃないの?

