「ヨウは改めて店の親父さんに頭下げて謝ったんだけど、親父さんの方が謙遜されちゃって…。
『もう十分よくやってくれた』って。『もうじき息子もギプスが外れるから店は大丈夫だから』って…。
そんな言葉が欲しい訳じゃないのに、親父さんはそうとしか言わなかったってさ。
だけど最後に…『娘の事は忘れてくれ』って言われたらしい」
「…どうして…ですか??」
「たった一言…『住む世界が違う』って…言われたって」
「…………!!」
「『あんたにしたら若い内の経験かもしれないけど、俺にしたら可愛い娘だ。
どうせ、親の決めた育ちのいい女と結婚すんだろ?それまでの遊びなら他を当たってくれ』ってな…。
まぁそこまで言われてたら、さすがのヨウもカチンッ!ってきて反論したけど…説得力ねぇよ」

