「今回の事は大変申し訳なく思ってるけど、選挙が近い今、息子の不祥事をマスコミに嗅ぎ付けられたら困るって。
ここでバイトしてるなんてのもまずいから即刻辞めさしてくれって。
こっちの都合で辞めさすからそのための賠償金と怪我した彼へお見舞金だっつって…桁外れな額持って現れた。
そこでみんな初めて本当のヨウを知ったんだ。だからヨウがいつものようにバイトにやってきたら……みんなの態度が変ってたって。
どこかよそよそしくて、店の親父さんなんか呼び捨てだったのに急に君付けだし、お母さんもやたら気を使いだしたって。
しかも明日からこなくていいって言われるし、想いがやっと通じたお姉さんはなぜかその日から連絡が取れなくなって…。
数日経ってもお姉さんと連絡は取れなくて、不安になったヨウは店の前で待ち伏せしたんだ…」

