インターン・シップⅡ


「一応、その子の家に謝罪に行ったんだ。

特別嫌味言われたりとか金を請求されるとか、そんな嫌な相手じゃなかったんだけど……被害者の家、料理屋やってたんだ。

昼は定食屋やってて夜は居酒屋になる店を家族ぐるみで切盛りしてるらしくて、その子は男の子だし夜の居酒屋の戦力だったらしい。

でも足はギプス巻いてるし、歩くのに松葉杖がいるしじゃ使えないじゃん?

そこの家、4人家族でその子の上に姉ちゃんがいたんだけど、姉ちゃんはOLで店は早く帰ってきた日や休みの日なんかがメインだからかなり人手に困ってたんだ。

それを聞いて尚更責任を感じたヨウは彼のギプスが外れるまで店を手伝うって言いだしてなぁ…。

『そこまでしなくていい』って親御さんも言ったんだけどヨウの気が済まないとか言って働いてたよ。

多分…それが人生初労働だったんだぜ?」