インターン・シップⅡ


「人は見掛けによらねぇもんだよ。

まぁ尤も、昔のヨウは今みたいな奴じゃなかったけどな。もっとこう…絵に描いたような真面目くんで、親に逆らったことなんかなさそうで知的で物静かな奴だったよ…」


…っと、昔を思い出したのか少しハニ噛みながら話してくれた。


「でも…ヨウの人生なんて生まれた時から…いや、案外生まれる前から決まってたのかもな…。

親父さんの言う通りに進んで、望む通りに成長して…。将来は親父さんのように政界入りが約束されてたようなもんだった」


だけどそんな昔を思って出された笑顔はすぐに曇り、少し暗い表情をしながら地面に目を落とした。


「あの頃のヨウに…“自由”なんてなかったのかもしれない。

色んなものに雁字搦め(がんじがらめ)に縛られて窮屈な人生だったろうよ」