ハハハ…って…。
笑っていいやら、かといって何て言ったらいいかわかんねぇし…。
「何か…すげぇっすね…。複雑っつぅか…」
無難なそんな月並みな言葉しか出てこなかった俺。
だけど本田医師はあっけらかんと「そうか??」なんて言ってのける始末。
「俺なんか全然だぜ?むしろ謳歌してるしな。
俺よりヨウのがすげぇ…っつぅか、複雑だぞ?」
…?ヨウ…??
揃って首を傾げる俺たちの頭の上に浮かぶハテナが見えたのか、本田医師はフッ…って小さく笑った。
「実名は伏せるけど……ヨウの父親は政治家なんだ。
しかもかなりの大物…」
「「…ぅぇぇぇええっ!?」」
ヨウが!?
あの…チャラチャラしたヨウがっ!?
俺たちは自分の耳と目を疑った。

