「俺は産科医じゃないし、生命の神秘なんてものに心打たれたりもしねぇ。
それでもだ!医者として、いや人としてその母親のセリフは聞き捨てならなかったよ。
この世に生まれてなくても、腹ん中にいりゃそれは立派な命だろ。
それを無かったことにしようなんて……そんな奴らこっちから願い下げだっ。どうなろうと知ったこっちゃねぇよ。
むしろ、娘が無事に子を産めたかどうかの方が俺は心配だ」
忌々しいと言わんばかりにそう吐き捨てる本田医師。
言いたいことはわかるし、そりゃそうだろうとも思うけど。
だけどそれが『女性恐怖症』になったきっかけなんだろうか??
長身だし、顔だってイケメンの部類に入るだろうし、なんてったって医者の彼は今まで特別女に困らなかっただろうに……何で『女性恐怖症』に??
そう思わずにはいられなかった。

