反論の余地もないその推理に俺たちはただ『うんうん』と首を立てに振るだけだった。
すると本田医師はこちらに向き直り、ニヤリ…と不気味に笑った。
「…………で?何があった?」
さっきまでの穏やかな雰囲気は吹っ飛び、口調さえも変わった本田医師に俺たちは振っていた首がピタッと止まった。
……えぇっ!?
何、その変わりよう!?
何、その悪い顔っ!!
いきなりの豹変に面食らう俺とは逆に、ハルは「チッ!」と舌打ちをして「何もねぇよ」とはぐらかした。
だけどそんな返しで納得してくれるわけもなく…。
「何もなくてこうなるかっ!お前が関わってんのはわかってんだよ。
とっとと言えよ。サツキに何した?」
目をギラつかせ、何ならうっすら怒りさえも滲ませながら本田医師はハルにつめ寄る。

