すると、隣りに座るハルは……さっきまで弱音を口にし、自責の念に駆られ項垂れていた奴とは思えないぐらいの眼力で本田医師を睨みつけていて…。
……!!??
何で…睨んでんだ??
このたった数秒の間に何がどうなってそうなった!?
俺は内心ヒヤヒヤしながらハルと本田医師を交互に見つめ…。
ハルは瞬きすることなく本田医師の動きを観察し…。
そんな異様な空間で彼はそれらを気にすることなくテキパキと仕事を熟していた。
脈を取ったり、酸素や点滴の残量を確認したり…と、医者として忙しなく動いていたにも拘らず。
「お前……何してやがる。何のマネだ!?」
因縁をつけてるとしか言い様がない文句を言い出すハル。
「おまっ、何言ってんだよっ?大丈夫か?」
頭がイカれたんじゃないかと俺は呆れた声を出すしかなかった。

