だけど…。
何とか理性を保って自分を抑えてた俺とは違ってハルは………。
ガッッ!!…っとカオリの胸倉を掴み、今にも振上げた手をカオリの頬にヒットさせそうだった。
さすがのハルも女は殴らないだろうけど、カオリにしたら突然の出来事にパニクッていて。
何が起きたのか、何で自分がこんな目に合ってんのかわかんないって顔して怒りに燃えるハルを驚愕の目で見つめた。
「な、何すんのよっっ!!」
カオリは叫んだけど、怒りで我を忘れてるハルの耳には届いておらず…。
「お前にアイツの何がわかんだよっ!
お前がアイツにそんなこと言う権利あんのかよっ!
メス豚はテメェだろうがっっ!!」
そう吐き捨てて力任せに掴んでいたカオリの胸倉を離した。
急に支えを失い、突き放されたカオリはズルズルと床にへたり込んでしまった。

