「おかえり、ハルーッ!!」
バーン…っと勢いよく開いた扉から飛込んできたカオリ。
ちょっとシリアスな雰囲気だったのに…。
突然の登場に俺たちは驚きつつ、呆れつつ…。
「何よ~?2人して辛気臭い顔しちゃって。
ねぇねぇ、そんなことより!お土産ないの?お土産っ!」
ハルにべったり纏わりつくカオリ。
「遊びで行ってたんじゃねぇんだ、あるわけないだろっ!」
懐くなっ!…と絡まれた腕を振りはらったハルのポケットからコロンッ…と何かが落ちた。
パサッ…と床に落ちたそれは赤チェックの包装紙に包まれた正方形の箱で。
ご丁寧に巻かれたリボンがプレゼント用だと主張していた。
「ちゃんとあるじゃ~ん!」
なんて言いながらそれを拾おうとしたカオリだけど、それより先にハルがバッ…!と奪った。

