だからわざとらしく「やれやれ…」と言って大きく息を吐いてみせた。
「…ま、俺には関係ないっか。
とりあえず、俺は今から『失恋のサツキちゃんを癒してあげよう会』だから。じゃぁな」
そう言って電話を切ろうとしたら…。
「…はっ!?
何だよ、それ!失恋してねぇって言ってくれよ!
おいっ、レンッ!」
でかい声で叫び出すハル。
「そんな大事なことは自分でちゃんと伝えろっ!」
そう言い返して、今度こそ電話を切った。
くっくっく…!
絶対、悔しがってんだろうな…ハル。
まぁでも間違った事は言ってねぇしな。たまにはいい薬になるだろ。
きっと一方的に切られた電話を見ながら悔しがってるだろうハルを想像してほくそ笑みながら、パソコンのバックアップをかけて電源を落した。

