だから案の定、そんな俺の“かまかけ”に過剰反応したハルは…
「…はっ!?おい、ちょ、まっっ、えぇっ!??」
わけの分からない事を口走るぐらい、テンパッてる。
それがおもしろくて、かわいくて。
くくくっ…!と、つい笑ってしまった俺に今度は怒りだして。
「てめっ…レンッ!
騙したなっ!?くだらねぇ嘘ついてんじゃねぇっ!」
きっと受話器の向こうでは真っ赤な顔して怒ってんだろうな~…なんて思いながら。
「騙してねぇよ。
サツキちゃんが自分で言ってたぜ?
『私…フラれたんです』って。どうなの?“カオリとキスしたハル”?」
フフン…!と即座に言い返してやった。
「あれは……っっ!!
…ただの事故だ。カオリの悪ふざけだよ」
シドロモドロ…苦し紛れの言い訳をよこしてきた。

