「………えっ??」 な、何で!?何がどうなってこうなってんの!? 何で私ビンタされてんの!?しかもかなり痛いし…! 理由も分からずいきなり叩かれた驚きを隠せぬまま、ただ叩かれた方の頬を押さえてカオリさんを見た。 怒り、憎悪、侮蔑。 それら全部を足した顔して私を睨むカオリさんは… 「このっ…売女がっ!」 忌々しくそう吐き出し、その言葉の刃に私は固まった。 ザアァァァ…。 もう…私たちを包む冷たい雨の音しか私の耳には聞こえてこなかった…―――――――…。