蓮司さんはコーヒーを飲みながら私が昨日仕上げた書類を添削してくれてるようだった。
つまらないミスしてなかったらいいんだけど…。
チェックしてくれてる蓮司さんを遠巻きに眺めながらそう思いつつ、おずおずと挨拶すると……
「サツキちゃん……っっ!」
何故か立ち上がった蓮司さんは出入口付近でまごついてる私に大股で近付いてきた。
そして今までチェックしてた書類を私の目の前にかざし…
「これ、全部サツキちゃんがやったの!?」
そう言われた。
「あ、はい…。
ごめんなさい、ミスしてましたか?すぐ訂正します」
やっぱりミスがあったんだ…!ちゃんと確認したのに。
訂正するため、書類を受け取ろうと出した手をギュッと握られ…
「すごいよ、サツキちゃんっ!」
満面の笑みでそう言われた。

