「良かった…。
これで安心して打合わせに行けるよ」


そんな嬉しい言葉をくれると、疲れてるだろうに蓮司さんは颯爽と出て行った。


「いってらっしゃ~い」


そう見送ると、残された私はただひたすらに任された仕事をこなした。


終わりなんて全然見えないけど。

終わる気もしないけど。

それでもがんばらなくちゃ。

私が来たことで『助かったよ』って言ってもらえたその言葉を裏切りたくない。


フフ…思い出すなぁ…。

大慌てで3人で朝まで花作った時も…

『こいついるから大丈夫っす!何とかなります!』


そう言ってくれた社長の期待に添いたいって…思って…。


何気なく思い出したあの日の記憶に手が止まり、顔が綻んだ。