「それでも……ごめんなさい」


どこまでも卑怯な私は自分が本当は逃げたってことは隠したまま謝った。


「私、勝手して休んだ分きっちりバリバリ働きますからっ!」


せめてもの罪滅ぼしに今からでも仕事を片付けたい。


「ありがとう。ホント助かるよ」


心底ホッとした顔で蓮司さんはそう言ってくれて。だから絶対がんばらなきゃっ!


やる気に燃える私はまず2人分の膨大な量の仕事の中から、急ぎか後回しかを選別することから始めた。


それから私に出来る仕事かどうかを分ける。


ここに来て3ヶ月。

しかもバイトの私。


もちろんのこと出来ない仕事もある。


基本、初めてする仕事なんかは蓮司さんが教えてくれるんだけど。今はそれどころじゃない。


今は自分が出来ることを一生懸命やろう。