何を思い出したのか、込み上げてくる笑いで緩む頬を堪えつつジュンさんは続きを話してくれた。
「…でね?アイツ、ホントは私立の有名なお坊ちゃま高校に行くはずだったんだ。
でも受験当日、受験会場にハルは現れなかったんだって。
『親が勝手に決めた学校なんか行くか!』とか言って。
『誰が3年もこんなとこ通うと思ってんだ。そんなに行きたきゃ、お前が行け!』とか言っちゃってさぁ…?」
「………………。」
「でも試験受けてもないのに合格なんてするわけないじゃん?
だから当然のことながらハルは有名お坊ちゃま学校は落ちて、俺らと同じ高校になったんだ。
そこで俺らと出会って…実に充実した3年間だったよ…―――――――――…」

