でもこのお店ではそれがリカさんなんだ。
受付からお店全体を見渡して、足りないところや助けれるところに補ったり。
客のニーズに答えるため、リピーターを増やすため。
そして、スタッフが集中して仕事を真当できるためにリカさんはいるんだ。
リカさんの気配りや支えがあるからきっとこのお店は人気なんだ…。
社長や蓮司さんにとって、あの会社にとって…私もリカさんみたいな存在でありたい。
リカさんがいなくなった席を見つめながらそう願った。
だから…すっかり忘れてた。リカさんのことで頭がいっぱいですっかり忘れてた…。
社長が苦労人って言い張るジュンさんのことを…。
「……多分、俺が…話すべき事じゃないだろうけど…」
言いにくそうに話し出したジュンさんに慌てて向き直った。

