紙が破れんじゃねぇの!?…ってぐらいの勢いで奪われたらしい。
奪われた2人は、予想もしてなかったその一瞬の出来事に驚き、伸びてきたその手を目で追うと…社長だったそうだ。
「バツの悪そうな顔したハルが…『お前のセンスを疑うぞ。ガキに着せる服じゃねぇだろ!』って怒ってたよ。
アイツ、一丁前にヤキモチ妬いてたんだぜ?ハハッ!」
ハハッて…!
しかも、社長に限ってヤキモチとかありえないからっ!
てゆうか、支払いが社長だなんて…超最悪。またも迷惑かけちゃってんじゃないのよー!!
「あのっ!
大変失礼ですが…このドレスおいくらですか??
私が払いますからっ!教えてください!」
そう言って鞄から財布を出そうとする私をジュンさんが慌てて止めた。

