「だって、帰る家がないんですよ?

それにこの家の持ち主もヨウの知り合いの先輩のだって言うし、ヨウもいるし大丈夫かなぁ~…って。

いや、それに、そんなに長くいるつもりもなかったんですよ?新しい家を探すまでの間ぐらいに考えてたんですけど…お金は一向に貯まらないし。

引っ越しって色々物入りだから、まとまったお金が出来てから~って思ってたんですけどね??」


開き直ったわけじゃないけど、事実をそのまま言ったらさらに火を注いだみたいで社長の怒りは止どまることを知らず…。


でも今更言っても仕方ないと思ったのか、私に言っても仕方ないと思ったのか。


ため息をひとつ吐くと「で、その持ち主は?」とだけ聞いてきた。