「……?!」




音も聞こえていなかったのか、驚いた様子で顔を上げた。



「美……波?」



「お母さん…っ
ゴメン……ね?

私のせいで……っ

傷ついたよね…?

辛い思い、させたよね……?

ごめんなさい………
ホントに、ごめんなさい………」




私がみんなの人生を変えてしまったの――。



みんなが進むはずの道を、私が変えた……――――



ゴメン………

ごめんなさい………



「美…波……
あなたが謝ることじゃ、ないから…。

私こそ、美波の前で海斗くんのこと、悪く言っちゃったし………

彼女だった美波が怒るのも仕方ないわ……。

無神経でごめんなさいね……―――」






お母さん…………


考えてくれてたんだ――。



私こそ酷いことばっかり言ったのに………



お母さんは自分を責めてる――――



私のせい……………


全部…………



最低だよね……。


大切なモノ、何1つ守れなくて……――――



私は………

いつも大切なモノを見逃すの――――



どうしてだろうね………


こんなに大好きなのに―――。



「お母さん………
謝んないで?

私こそ、酷いことばっかり言った……。

ゴメンね…?

あと、ありがとう……―――」



「えっ?」



「海斗の傍にいて良いって言ってくれて………

寂しかったはずなのに………

ホントに、ごめんなさい………」