気づくと棺桶に入れられた海斗の顔を覗いていた。
もちろんお経を唱えている間はやってはいけない………
でも、確かめたかった――。
ホントに海斗なのか……
「美波?!
何してるの!」
お母さんの叫び声も私には届かない――。
後ろからはヒソヒソと話し声がする。
どうでもいい―――
「海斗―――」
棺桶の中にいる海斗は白く、ただ眠っているようにしか見えなかった……。
今にも起き上がりそうで、また抱きしめてくれそうで………
「海斗……!」
涙ながらに私はひたすら名前を呼んだ――。
もう起き上がることのない、海斗の“遺体”に………
その時、隣に海斗のおばさんが来た。
「美波ちゃん………
海斗もあなたを抱きしめたがってると思うわ――。」
「えっ…?」
ココロを読まれたみたいだった――。
どうして私が考えてることが分かるの――?
「美波ちゃんが一番辛いと思うわ。
海斗が死ぬ寸前まで一緒にいたんだもの……。
私なら耐えられない…。
でも、そんなとこまで美波ちゃんは―――
あなたは強いわ……。
自分を責めちゃいけない。
私たちは美波ちゃんも子ども同然なの。
だから、言わさせて?
私たちは美波ちゃんのこと海斗と同じぐらい大好きだから……だから、自分の道を歩いて――。
あなたの進むべき道を、歩んで………。」

