中はきちんと整えられていた。
ほとんどの席は埋まり、みんなハンカチで顔を抑え、すすり泣く声が聞こえた――。
偽善者……――――
この中に本気でココロから悲しんでいる人は半分もいないだろう……。
みんな海斗が死んだことに何の支障もないんだ…。
この涙はほとんどが嘘や偽りの塊……――――
本気で悲しい人は涙も出ないの――。
私みたいに………
泣きたいのに泣けないんだよ……っ
ムカつく………
ここにいる全員が憎い………
海斗じゃなく、ここにいる偽善者全員が死ねばよかったんだ……!
そう思った。
私の海斗を返して―――
そんな感情もない涙を流すぐらいなら、生きたいと願いながら死んでいった海斗を………返してよ――。
みんな次々と砂のようなものを握り、手を合わせてゆく――。
そして、私の番がきた………
一歩一歩海斗に近づいていく―――
そして、手を合わせる前に私の体は動いていた――。

