君日和




花火大会以降

和弘の心の中では得体の知れない何かが

トクン、トクン…

と音をたてる様になった。


しかし、あれ以来

葵が女らしい格好をする事はなかった。



「馬子にも衣装だな」と言われれば

大抵の女の子は落ち込み

女らしい格好をしない様になるだろう。



これは、全て和弘の余計な一言のせいだ。

素直に「似合うよ」と、言えばいいものを…。



しかし、葵が女らしい格好をしなくても

華奢な身体や細い手首が目に付く度

和弘の心の中にある

そのトクン、トクン…

は増していった。