かけがえのないキミへ



ゴロゴロと大きな音を出し、時々空に稲妻が走る。


俺はそんな空を憂鬱そうに見つめていた。


…─昼休み、俺は竜也と昼食をとるため、食堂へと向かう。
雨が学校に侵入してきたせいか、廊下が雨で濡れている。
滑らないように慎重に歩いて行った。


食堂には生徒たちで溢れかえっている。
俺はサンドイッチ、竜也はカレーライスを頼み、空いている席を探す。


すると、『怜ー!』と遠くの方から俺の名前を呼ぶ声が聞こえた。
俺は辺りを見渡す。
声がした方には、元気よく手を振った、梨花の姿があった。



『ここ、空いているからきなよ!』


巻き髪を二つ結びにした梨花。
その髪の毛がゆらゆらと気持ちよさそうに揺れていた。


竜也と梨花の方に向かう。
その途中、何人の女に見られたことか。
俺はもちろん無視をする。


『さんきゅ、梨花』