担任の名前を思い出していたら、また怒られてしまった。
俺は適当に先生の話を聞き流す。

そして『もう行っていい』と言われたので、俺は再び教室に向かった。


今は授業中ということもあって、廊下、学校全体が気持ち悪いほど静かだった。

聞こえてくるのは、古文の物語を読む先生の声や、数学を必死に教えている先生の声。


俺はそんな声に聞く耳を持たずに、教室に向かう。


後ろの古びたドアを開け、堂々と教室に入って行った。
今行われている授業は、生物。
黒板には訳の分からない図が大きく書かれている。


『怜!やっと来たな!おせぇぞ!』



竜也はシャーペンをクルクルと回しながら、俺に行ってきた。



『まーね?だって眠かったんだもん』



太陽の光で少し温かくなった席に座り、iPodを外した。


生物の先生はこんな俺にお構いなく、授業を進めている。