最低なくらい知ってるよ。好きでもやつと体を合わせて、甘い時間を過ごすけれど、愛していないなんて…最低なやつがすることだと思う。
でも、無理なんだ。
父親があんなんだから、俺もこんなふうになってしまった。
父親が全て悪いのではないけれど…小さい頃から見てきた光景が、俺の脳裏に焼き付いているんだ。
それは、父親の浮気現場。
母親がその日たまたま外出中で家には俺と父親しかいなかった。
俺は当時10歳で、遊ぶことに夢中だった気がする。
夜中の3時頃だっただろうか、俺はトイレが行きたくなって、一階のトイレに向かったんだ。
暗闇の中、一人で。
その日は家の中が真っ暗で、豆電球すらついていない状態だった。
一人で行くのが怖かったのか、父親が寝ている隣の部屋に行ったんだ。
『お父さん…?』
ゆっくりとドアを開けると、衝撃的な光景が飛び込んできた。

