かけがえのないキミへ



唯さんは遥斗さんの手を握りしめて、駅へと歩き出した。


その二人を見送る俺。

すると遥斗さんは唯さんの手を離して、もう一度俺の前へと戻ってきた。

『遥斗さん?』


『…怜に教えておきたいことがあるんだ』


急に真剣な顔になった遥斗さん。
俺はごくんと生唾を飲んで、話に耳を傾ける。


『…はい…』



『恋愛の本当の意味って知ってるか?』



この時、初めて知ったんだ。
恋愛の本当の意味。
それまで俺は知らなかった。



『苦しいからそれは恋で、傷つくからそれは愛なんだ。この2つがあるから恋愛は出来る』



この言葉を聞いた瞬間、なにかに気がついた。

自分の思い通りにいかなくて、苦しくなるのは恋なんだ。

自分の気持ちに素直になれなくて、相手に気が付いてもらえなくて傷つくのは、愛なんだ…


こう遥斗さんに教えてもらった。

今でも心の中で輝いている。