突然過ぎて訳が分からなかった。
ただ竜也の話に耳を傾けていた。
『綾音が俺を?そんなわけねぇし…』
『まじだよ。だってあやちゃんすげぇ頬真っ赤にして怜のこと見てたし…それにいつも怜のことばかり聞いてくるんだ。安田とデートだっていうと悲しそうにするし…あやちゃんは怜が好きなんだよ…』
ついに竜也の瞳からは、涙が零れ落ちてしまった。
その涙はクッションへと落ちて、涙の跡のところだけ、色が濃くなっていた。
俺は黙ったままで…竜也の顔を見ることが出来なかった。
『この前さ、あやちゃんと怜がマンションに入っていくとこ見て、もう無理だって思ったんだ。早くあやちゃんに振って欲しかった…だけどいざ振られると、すげぇ悲しくなる…』
『竜也…』
次々に落ちていく涙。
竜也の顔を見ると、涙でぐしょぐしょになっていた。
俺がもっと早く素直になっていたら、竜也の涙の量を少しでも減らすことが出来たかな…

